12月初旬より流行している、新型コロナウイルスにも負けぬように気合を込めて精進です。お軸は「香炉一点雪」(こうろいってんのゆき)意味は真っ赤に燃え盛った炉の上に一片の雪がひらひらと落ちてくる。雪は一瞬のうちに溶け、その風情ははかなく感じられる。私たちの命もその雪のように、永遠に続く時間の中でははかない一瞬の存在ではあるけれど、自己なくしてこの世の全ての物の存在も意味がない。この句の主眼は「一点雪」にある。私達が一点雪であるならば赤く燃え盛る炉はこの世を現わしている。生も死もない、生へのひとかけらの執着も無く、死への微塵の恐れもない、死ぬもよし、生きるもよし、と無心に受け止める心。戦国時代、武田信玄と上杉謙信の戦いは有名である。謙信が信玄めがけて、切りつけると、信玄は泰然自若として「香炉一点雪」と答え、持っていた鉄扇でハッシと受け止めた。という有名な話です。お菓子は蝶々。お花はさんしゆと紅白の椿。2月の寒さと春の兆しを感じながらのお茶会でした。
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