3月は三寒四温。春のうららかなる日と急に冷え込み、雪がちらつく寒い日が交互に続き、新型コロナウイルスが拡散する中、うがい、手洗いの習慣を身に着け、感染防止に努めております。お軸は「逢花打花」(はなにあえばはなをたす)意味は花をぼんやりと眺めるのもいいですが、花見の時はやはりしっかりと花見をしたいものですね。ここでの打つはたたくという意味ではなく「物事としっかりと向き合う」という意味。お花は紅梅と紅白のアネモネ。お菓子は桜。茶室内は平穏な空気が流れ、ひと時の楽しい時間を過ごしました。


すかい寮
2020/03/27

すかい寮 3月「わさび」「からし」の茶道教室
すかい寮
2020/03/27

すかい寮 2月「わさび」と「からし」の茶道教室
12月初旬より流行している、新型コロナウイルスにも負けぬように気合を込めて精進です。お軸は「香炉一点雪」(こうろいってんのゆき)意味は真っ赤に燃え盛った炉の上に一片の雪がひらひらと落ちてくる。雪は一瞬のうちに溶け、その風情ははかなく感じられる。私たちの命もその雪のように、永遠に続く時間の中でははかない一瞬の存在ではあるけれど、自己なくしてこの世の全ての物の存在も意味がない。この句の主眼は「一点雪」にある。私達が一点雪であるならば赤く燃え盛る炉はこの世を現わしている。生も死もない、生へのひとかけらの執着も無く、死への微塵の恐れもない、死ぬもよし、生きるもよし、と無心に受け止める心。戦国時代、武田信玄と上杉謙信の戦いは有名である。謙信が信玄めがけて、切りつけると、信玄は泰然自若として「香炉一点雪」と答え、持っていた鉄扇でハッシと受け止めた。という有名な話です。お菓子は蝶々。お花はさんしゆと紅白の椿。2月の寒さと春の兆しを感じながらのお茶会でした。
すかい寮
2019/12/19

すかい寮 12月茶道教室
12月ともなると何かと日々慌ただしく、刻一日と新年を迎える準備です。青竹の結界を作り、聖域と俗世との区切りも整い、新たに新年を迎える準備が出来ました。12月の掛け軸は「歳月不待人」(さいげつひとをまたず)年の瀬も迫り、この時期に掛かるお軸です。意気盛んな年代が再び訪れることはない。また一日に朝が二度来ることもない。だから楽しめる時はとことん楽しもう。歳月は人を待ってはくれないものだから・・・という意味。お花はわずかばかり残っていた道端の照葉、シュウメイ菊の可愛らしい綿帽子、黄色の嵯峨菊。残花で何とか年の瀬を飾る事が出来ました。お菓子は柚子のお饅頭。また来年も良い年でありますように願いを込めて、一服のお茶に一年の名残りに感謝です。
すかい寮
2019/12/10

すかい寮 11月茶道教室
11月ともなると寒くなり、野の花も霜が降り、枯れてしまいます。庭に数本残る残花と枯葉の色は寒く長い冬の到来を告げるかのようです。11月の掛軸は壺中日月長(こちゅうじつげつながし)悟りの世界とは「不生不滅」(何ものも応じず、また滅びない)もので時間と空間を超越したものでそこには大小、長短、広狭、曲直などの差別はない。茶道とはまさに、狭小な室内に時間と空間を超越した別天地を開き「壺中日月長」の禅的な真意を、生活に即して如実に具現するものでなければいけない。俗世とは次元を異にする別天地をそこに開き、主客と共に心ゆくまでこの世界に遊戯するものでなければいけない。との意。お花は蔦の枯れ葉、椿、チェリーセイジ。チェリーセイジは鹿が嫌う香りで良く鹿よけに庭に植えるものですが、皆に臭いを嗅いでもらうといい匂いとの事でした。ハーブに近い香りです。お菓子は蔦の照葉。寒く長い冬の到来を身近に感じる茶会となりました。